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【走行実験について】 

 二審で、弁護側は、「走行実験」の結果(鑑定)を証拠として提出しましたが、証拠調べは行われませんでした。
 この実験では、実車と同じモデルのバスを使って急制動を行い、10km/h(裁判所の認定による衝突時のバスの速度)では1mを越えるようなタイヤ痕はつかないという結果になりました。 
 http://blogs.yahoo.co.jp/littlemonky737/32114981.html

 また、専門家や技術者が、10km/hからの急制動では1mを越えるようなタイヤ痕は付かないと説明しているという話もあります。

 私もこれは、その通りだと思います。
 ただし、急ブレーキのみで、他の条件が加わらなければ、の話ですが。

 弁護側の実験の問題点は、白バイが衝突したことによって、バスの前部側面に衝撃が加わったことや、バスが白バイの車体を引き摺ったことなどを全く無視している(裁判所が認定した事故状況の再現に全くなっていない)ことです。
 そのような実験でタイヤ痕がつかない結果になったとしても、裁判所が認定した事故状況でタイヤ痕が付かない証明にはなりません。
 つまり、弁護側が行った実験の結果は、証拠(証明)としての意味がないのです。
 裁判所が証拠調べをしなかったのは、当然でしょう。

しかも、スリップ戻様のものが、上記のとおり、停止地点からやや右に流れるようになっていたことからすると、進行していた被告人車が、Y車に衝突され,前部に絡み付くように停止したから、被告人車のタイヤが、横滑り(あるいは同時にロックも)して停止したことによって形成された可能性もあるから、被告人車のタイヤが完全にロックされていた、すなわち、急制動があったとは限らない。
(高裁判決文8頁)

→【タイヤ痕の謎?】
→【裁判ではタイヤ痕はどのように認識されていたのか?】

 (追記)
 タイヤ痕が付かないことを実験で証明しようとするならば、タイヤ痕生成に影響があると考えられる物理的条件の再現が不可欠となります。
 検察側が主張(裁判所が認定)した事故状況は、バスが10km/hで走行中に白バイが側面から衝突したというものですから、少なくとも、バスが停止に至る過程で、車体側面に一定の力(衝撃)を加えなければなりません。
 逆に、一定速度から一定距離で停止できればいいので、急ブレーキは絶対的な条件ではありません。
 つまり、弁護側がしなければならないのは、走行(急ブレーキ)実験ではなく衝突実験なのです。

 実車を使っての衝突実験は危険ですし、現実的には無理でしょう。
 しかし、コンピューターを使ったシミュレーション実験は可能ですし、実際、交通事故解析ソフトにによる事故鑑定は裁判の証拠としても使われてるようです。
 検察側が主張する事故状況から想定される条件下で、シミュレーションを行い、タイヤ痕(タイヤが動いた軌跡)とシミュレーション上のバスの動きが一致することがなければ、タイヤ痕が付かないという証明になります。

 (参考)
 交通事故解析ソフト
 http://www.e-kantei.org/ziko/koutu13.htm
 
 
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